糸寒天とは?

小笠原商店のものづくり

小笠原商店のものづくり

  • 朝6時、寒空の中寒天干しが干しがはじまります。
  • 特製のレールに載せて運びます。
  • 寒天干場に一枚ずつ並べます。
  • 朝日に照らされて色づく糸寒天
  • スタッフ・家族総出で作業にあたります。
  • 日差しに合わせて糸寒天を傾けます。

寒天の里、信州で100年つづく天然糸寒天

素材

良質な「天草」100%

小笠原商店の糸寒天は、原料に「天草(てんぐさ)」を使用しています。厳選した天草と、南アルプスからの清らかな伏流水が、最高級糸寒天の素材のすべてです。天草は、西日本や海外の海のきれいな産地より良質なもののみを取り寄せ、寒天の風味と食感を最大限引き出すために、数種類を最適な配合でブレンドしています。乾燥した天草を計量し、丁寧に洗います。一晩水に浸してアクを抜いた後、最適な水加減をし、釜で煮出します。天草の質を見極める目と、配合・抽出の技術は、創業100年の歴史で築かれてきた小笠原商店の宝です。

良質な「天草」100% 良質な「天草」100% 良質な「天草」100%

製法

寒気と職人の手でつくる伝統的製法

長野の寒気と職人の技による伝統的製法
日本全国で最も寒天の生産量が多いのが長野県です。海の「天草」を原料とする寒天がなぜ長野県で作られるようになったのか。それは、夜の寒さと昼の日照時間の長さが、寒天づくりに最適なためです。寒天づくりは、凍らせて、溶かし、乾燥することを、およそ2週間繰り返します。小笠原商店のある伊那地域は、冬場の寒さが厳しく、乾燥して晴天が多く、きれいな水が豊富にあることから、稲作農家の副業として寒天が作られるようになったのです。私たちが寒天を作る期間も、霜が降りる10月初旬から3月末まで。凍てつく寒さと南アルプスからの風でじっくりと乾燥させた糸寒天は、工業製品にはない自然の食感と味わい深さをお楽しみいただけます。

寒気と職人の手でつくる伝統的製法

糸寒天製造・天日干し過程

配合・水漬け
1. 配合・洗浄

数種類の天草を最適な配合に調整し、天然水をふんだんに使って丁寧に洗浄します。(人物と青い洗浄機の写真がこちら)

洗浄
2. 水浸け

天然水を満たした水槽で、一晩水に浸します。(水槽の写真がこちら)

煮熟
3. 煮熟

約3mの大釜で天草を煮ます。質の決め手となる工程です。

切断・突き出し
4. 切断・突き出し

一晩蒸らして絞り、固め、天突き器で太めのところてんを作ります。

天日乾燥
5. 天日乾燥

外気で凍らせて日光と風で乾燥、この工程を2週間繰り返します。

選別検査
6. 選別検査

出荷前に選別と全ロットの品質検査、放射能検査も行っています。

心得

「本物の寒天」を守り最良の形を伝えていく

「本物の寒天」を守り最良の形を伝えていく

小笠原商店の歴史は、日本が誇る最高級和菓子店の品質を支えてきた歴史でもあります。2001年まで、私たちが作る糸寒天は、ようかんや和菓子の原材料として、和菓子屋さんにお納めするための、いわゆる業務用寒天の生産だけで精一杯という状況でした。
寒天づくりの場を現在の場所に移したのが、2001年のことです。広い敷地で増産が可能となり、そこで一般の消費者の皆さんに本物の天然寒天の美味しさをお伝えしたいと、ネット販売を始めました。購入してくださる人が増えることで、全国でも少ない天然寒天の業界活性化にもつながり、将来にわたって「本物の寒天」を残していけると考えたためです。 お客様に喜んでいただけるよう、手間暇を惜しまず、より自然のままに、寒天の優れた食味や栄養を引き出すことが、私たちの使命であると肝に銘じています。代々、寒天メーカーとして「作ること」は一生懸命につづけてきましたが、これからはその良さを「伝えること」も、私たちの重要な役目だと考えています。

最高級和菓子を支える品質

小笠原商店の糸寒天は創業以来、企業様の紹介だけで広がり、職人さんにも認めていただける寒天と自負しています。いまでは、昔ながらの製法にこだわる寒天メーカーは、全国でもだいぶ数が少なくなりました。小笠原商店では、取引先の和菓子店や同業企業の要請を受けて、伝統的製法でつくる寒天の研修を行っています。

最高級和菓子を支える品質

地域の自然と農業に還元

長野県伊那地域は、豊かな自然環境と天候に恵まれ、お米や野菜、果物など、さまざまな農産物が生産されています。小笠原商店では、寒天を作るときに出る絞りかす(天がら)を再利用し、有機肥料として地元の農家へ提供しています。素材をムダにせずに有効活用することで、環境にやさしく、地域農業との連携を図っています。

地域の自然と農業に還元

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