糸寒天とは?
糸寒天の使い方
ノンカロリーで食物繊維豊富な糸寒天は、毎日の食生活に取り入れやすいのが魅力。天然寒天を食べ続けることで、生活習慣病予防や便秘解消をはじめ、健康・美容に良いことが報告されています。 いつものごはんに天然糸寒天を加えると、栄養効果だけでなく、おいしさもUP。ツヤツヤもちもちの寒天ごはんをどうぞ。 ツルンとした食感を楽しめるのも、糸寒天ならではの特徴です。毎日のおみそ汁やスープにそのまま加えて、いつもと一味違う豊かな味わいをお楽しみください。 料理の具材にする場合
煮溶かす場合 戻した糸寒天をいつものサラダにプラス。シャキシャキした野菜に、やわらかい糸寒天を加えることで食べやすくなり、子どもにも人気の食べ方です。 煮溶かした糸寒天にポン酢やドレッシングを加えると、お料理用のジュレができます。サラダや冷奴にかけてお召し上がりください。そのまま料理に
ごはんにそのまま
※炊飯後、糸寒天は溶けて形状や食感は残りません。
※白米、雑穀米、玄米でも作り方は同じです。
※分量目安:お米1合に対して糸寒天2本(カット寒天の場合、山盛り大さじ1杯)おみそ汁にそのまま
※具材と一緒に煮込むと溶けてしまうため、火を止めた後、食べる直前に加えます。戻しておいしく
糸寒天の戻し方
・カットした糸寒天をたっぷりの水に2時間以上漬けます。
・絞ってよく水気を切ります。
※戻した糸寒天は冷蔵庫で保存して3日ほど使用できます。
・糸寒天をたっぷりの水に2時間以上漬けて戻します。
・水と糸寒天(水500ccに対して糸寒天5gが目安)を鍋に入れます。
・中火で混ぜながら固まりがなくなるまで煮溶かします(5〜10分)。戻してサラダに
戻してジュレに
横山タカ子先生の糸寒天レシピ
長年にわたり、信州の伝統食について、フィールドワークを含めた研究を重ね、地元の食材の良さを生かしたオリジナル・レシピを考案している横山タカ子先生がオリジナル糸寒天レシピをご紹介。 寒天 10g おいしくってとってもヘルシー! 寒天 5g 麺と共につるつるっと食感を楽しみながら。 寒天 3g 発酵食の中に、食物繊維を混ぜ込んで、カラダにやさしいドリンクです。 ところてん 200g ところてんの酢の物として、色々な食材と組み合わせて、お召し上がりください。 ところてん 50g 発酵食とところてんのコラボ。心強い一品。 ところてん 200g ところてん入りの野菜ふりかけ。「やたら」ご飯が進む。寒天さらだ[糸寒天]
材料:5人分
紫白菜 1/4玉
紫ほうれん草 2株
白菜 2枚
ビーツ 1/2個
ゴルゴ 1個
好みのドレッシング作り方
寒天さらだのポイント
寒天にゅうめん[糸寒天]
材料:2人分
そうめん 80g
白菜 2枚
油あげ 1枚
水 400cc
煮干し 10g
塩 小さじ1/2
薄口しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
きざみねぎ 適量作り方
寒天にゅうめんのポイント
寒天甘酒ドリンク[糸寒天]
材料:4人分
甘酒 2カップ
スキムミルク 大さじ4作り方
寒天甘酒ドリンクのポイント
ところてん酢の物[ところてん]
材料:4人分
れん根 100g
食用菊 100g
[甘酢]
酢 大さじ5
水 大さじ6
砂糖 大さじ3・1/2
塩 大さじ1/2作り方
ところてん酢の物のポイント
ところてん納豆[ところてん]
材料:2人分
納豆 40g
和辛子 少々作り方
ところてん納豆のポイント
ところてんやたら[ところてん]
材料:4人分
れん根 100g
食用菊 100g
[甘酢]
酢 大さじ5
水 大さじ6
砂糖 大さじ3・1/2
塩 大さじ1/2作り方
ところてんやたらのポイント
小笠原商店のものづくり
小笠原商店の糸寒天は、原料に「天草(てんぐさ)」を使用しています。厳選した天草と、南アルプスからの清らかな伏流水が、最高級糸寒天の素材のすべてです。天草は、西日本や海外の海のきれいな産地より良質なもののみを取り寄せ、寒天の風味と食感を最大限引き出すために、数種類を最適な配合でブレンドしています。乾燥した天草を計量し、丁寧に洗います。一晩水に浸してアクを抜いた後、最適な水加減をし、釜で煮出します。天草の質を見極める目と、配合・抽出の技術は、創業100年の歴史で築かれてきた小笠原商店の宝です。 長野の寒気と職人の技による伝統的製法 数種類の天草を最適な配合に調整し、天然水をふんだんに使って丁寧に洗浄します。(人物と青い洗浄機の写真がこちら)
天然水を満たした水槽で、一晩水に浸します。(水槽の写真がこちら) 約3mの大釜で天草を煮ます。質の決め手となる工程です。 一晩蒸らして絞り、固め、天突き器で太めのところてんを作ります。 外気で凍らせて日光と風で乾燥、この工程を2週間繰り返します。 出荷前に選別と全ロットの品質検査、放射能検査も行っています。 小笠原商店の歴史は、日本が誇る最高級和菓子店の品質を支えてきた歴史でもあります。2001年まで、私たちが作る糸寒天は、ようかんや和菓子の原材料として、和菓子屋さんにお納めするための、いわゆる業務用寒天の生産だけで精一杯という状況でした。 小笠原商店の糸寒天は創業以来、企業様の紹介だけで広がり、職人さんにも認めていただける寒天と自負しています。いまでは、昔ながらの製法にこだわる寒天メーカーは、全国でもだいぶ数が少なくなりました。小笠原商店では、取引先の和菓子店や同業企業の要請を受けて、伝統的製法でつくる寒天の研修を行っています。 長野県伊那地域は、豊かな自然環境と天候に恵まれ、お米や野菜、果物など、さまざまな農産物が生産されています。小笠原商店では、寒天を作るときに出る絞りかす(天がら)を再利用し、有機肥料として地元の農家へ提供しています。素材をムダにせずに有効活用することで、環境にやさしく、地域農業との連携を図っています。素材
良質な「天草」100%
製法
寒気と職人の手でつくる伝統的製法
日本全国で最も寒天の生産量が多いのが長野県です。海の「天草」を原料とする寒天がなぜ長野県で作られるようになったのか。それは、夜の寒さと昼の日照時間の長さが、寒天づくりに最適なためです。寒天づくりは、凍らせて、溶かし、乾燥することを、およそ2週間繰り返します。小笠原商店のある伊那地域は、冬場の寒さが厳しく、乾燥して晴天が多く、きれいな水が豊富にあることから、稲作農家の副業として寒天が作られるようになったのです。私たちが寒天を作る期間も、霜が降りる10月初旬から3月末まで。凍てつく寒さと南アルプスからの風でじっくりと乾燥させた糸寒天は、工業製品にはない自然の食感と味わい深さをお楽しみいただけます。糸寒天製造・天日干し過程
1. 配合・洗浄
2. 水浸け
3. 煮熟
4. 切断・突き出し
5. 天日乾燥
6. 選別検査
心得
「本物の寒天」を守り最良の形を伝えていく
寒天づくりの場を現在の場所に移したのが、2001年のことです。広い敷地で増産が可能となり、そこで一般の消費者の皆さんに本物の天然寒天の美味しさをお伝えしたいと、ネット販売を始めました。購入してくださる人が増えることで、全国でも少ない天然寒天の業界活性化にもつながり、将来にわたって「本物の寒天」を残していけると考えたためです。
お客様に喜んでいただけるよう、手間暇を惜しまず、より自然のままに、寒天の優れた食味や栄養を引き出すことが、私たちの使命であると肝に銘じています。代々、寒天メーカーとして「作ること」は一生懸命につづけてきましたが、これからはその良さを「伝えること」も、私たちの重要な役目だと考えています。最高級和菓子を支える品質
地域の自然と農業に還元
糸寒天を知る
寒天の歴史を知るには、「ところてん」を知らなければなりません。「天草(テングサ)」を煮溶かして作るところてんは、奈良時代から人々に食され、その歴史は約1300年と言われています。時を経て江戸時代、京都のとある料亭で食べ残されたところてんを亭主が戸外に出しておいたところ、寒さのため夜間に凍結、昼間は天日にさらされて乾燥したところてんがたまたま発見されました。これが「寒天」の起源です。 江戸時代、戸外で凍結したところてんから「寒天」が誕生 本来、ところてんは海の岩場に自生する「天草」のみを原料としていました。煮出したものがところてんに、それを凍結・乾燥させたものが寒天となり、天草独自の保水性・弾力性によって独特の食感が生まれ、広く人々に親しまれてきたのです。また、天草のもうひとつの特徴である「固まる力」によって、寒天はさまざまな用途に使われてきました。
しかし近年、天草の収穫量の減少とそれに伴う価格高騰によって、ほとんどの寒天には天草だけでなく「オゴノリ」が使用されています。オゴノリは天草と同じ海藻ですが、天草と比べて入手しやすい一方で、固まる力と保水性・弾力性がとても弱いため、化学的にその成分を抽出して使用されています。 天草は国内では北海道、静岡県、愛知県、青森県、大分県、徳島県、高知県等、国外は韓国、モロッコ、インドネシア等に生育しています ところてんの流れから、元来の日本で食されていた寒天は「糸寒天」でした。その後登場した角寒天と粉寒天、3種の寒天はそれぞれ成分や製法が異なります。昔からの糸寒天は、天草100%、天日干しの伝統製法で作られてきました。角寒天は今でも伝統製法が主流ですが、その角ばった形状を出すために、天草とともにオゴノリを使用するのが一般的です。粉寒天は工場で生産され、そのほとんどがオゴノリを主原料としています。粉寒天が普及するまでは、「高級和菓子店には糸寒天、家庭用には角寒天」と言われてきました。今では家庭用の寒天のシェアの多くを粉寒天が担っています。
糸寒天 角寒天 粉寒天 天草100%で作られた伝統的製法の糸寒天は、工業的に作られた粉寒天と比較して、保水性・粘弾性に優れた分子構造をしています。分子同士の結合が強く、水を蓄える性質にも優れています。また、天然の糸寒天には、コレステロール低下作用等、豊富な栄養効果が実証されている「アガロペクチン」が多く含有していますが、工場生産された粉寒天にはほとんど含まれていないことが学者の研究によって実証されています。 伝統的な寒天づくりでは、釜で煮た天草を流し器で固め、できたところてんを外気にあてて乾燥・天日干しを繰り返します。天日干しの寒天は、工場生産された寒天に比べて、旨味成分が多いこと、高い抗酸化作用があることが長野県試験場の実験結果から報告されています。 寒天の成分は、水分以外の80%が食物繊維そのものであり、カロリーはゼロ。水溶性と不溶性、両方の食物繊維の働きが期待できます。
食物繊維が豊富なことから、デトックス作用が期待され、ダイエットなどの美容面、便秘解消などの健康面でも注目を集めてきました。もうひとつ、天草の成分であるアガロペクチンには、抗ガン化作用と、コレステロール値低下作用、美肌作用があることが伝えられています。天草100%、伝統的製法で作られた糸寒天はこのアガロペクチンを豊富に含み、日常的な摂取で、健康や美容に役立ちます。 貧血などは見られず、必要なミネラルは吸収されていると思われる。 (出典:『寒天・ところてん読本』)
1.歴史:寒天の元祖は1300年前の「ところてん」
旅館の亭主が煮立てて食べてみると、色が透き通って美しく、海藻独特の匂いも抜けて美味しいことを発見。以来、寒天は300年以上にわたって日本の食文化を担っています。2.原料:天草(テングサ)とは
3.種類:糸寒天・角寒天・粉寒天の違い
4.製法:伝統的製法・工業生産のちがい
天日干しで栄養価が高まる
5.特性:健康と美容にうれしい糸寒天
糸寒天の健康と美容への効用
天然寒天の実験効果
調査対象
茅野市内の40〜70歳の男女60名
調査方法
3ヶ月間、週に5回以上天然寒天を食べる
寒天摂取方法
1日2g・4g・8gの天然寒天を、時間を決めず自由に摂取する
食べ方
普段の食事に加えて食べる(ご飯・味噌汁・スープ)※甘いデザートを除く
調査実施者
長野県寒天水産加工工業協同組合
調査協力
茅野市民60名
小口晋平医師(小口病院/内科)
安藤親男医師(リバーサイドクリニック/内科)
宮本真理夫(諏訪中央病院/内科)
結果分析
奥原正夫(諏訪東京理科大学/統計品質学)
協力
茅野市
天然糸寒天の実験効果
考察